2024/11/06 12:17
子どもが発語を始める年齢の目安は、1歳半頃からと言われています。本記事では、子どもの発語の平均は何歳からなのか、また発語が遅く2歳や3歳になってもなかなか発語が始まらない場合に、親御さんに知っておいてほしいことについて考えてみます。
目次
・発語の目安は1歳半頃から
・1歳6ヶ月健診では言葉の発達が確認項目になっている
・2歳を過ぎたら2語文を話し始めるのが平均的
・どうする?3歳になっても発語がない場合には
・不安に感じたら、まず相談……アドバイザーやサポーターを増やそう
発語の目安は1歳半頃から
妊娠届を自治体に提出すると、母子健康手帳をもらいます。母子健康手帳は、妊娠中から出産時、そして育児をしていくなかで、欠かせない記録を記入していきます。母子健康手帳は、育児で知っておくべき様々な情報やアドバイスがぎっしり詰まった育児必須アイテムです。
こども家庭庁では、母子健康手帳情報支援サイトを設け、育児のしおりと題して発達の目安について記載しています。
参考リンク:母子健康手帳支援サイト 育児のしおり|こども家庭庁
その母子健康手帳には、【生後1か月頃】、【3~4か月頃】、【6~7か月頃】、【9~10か月頃】、【1歳の頃】など、月齢に合わせて子どもの成長の記録を書き込むと同時に、発達の目安を知ることが出来ます。
【3~4か月頃】のチェック項目には、「あやすとよく笑いますか」、【6~7か月頃】のチェック項目には、「家族と一緒にいるとき、話しかけるような声をだしますか」など、コミュニケーションの発達をみる項目があります。
言語の発達に関して言えば、【1歳6か月の頃】のページに、「ママ、ブーブーなどの意味のある言葉をいくつか話しますか」というチェック項目があります。
子どもの発達の仕方には個人差があるため、一概に1歳6か月までには発語するものだとは断言できませんが、母子健康手帳の記載によれば、1歳6か月頃までには「ママ、ブーブー」などの意味のある言葉を言うのが平均的であると言える
でしょう。
私には、3人の子どもがいます。長男はおしゃべりが出来るようになるのが早かったため、1歳6か月の時点で「センセイ、バイバーイ」など保育園の先生にお話しをしていました。長女の2歳ごろの記録を見ると、当時、英語圏に住んでいたため、「ゴーアウェイ!」と言ったと記録しています。次男は、長男長女との発達と比べると、1歳半になっても発語がなかったため、なんとなく発語が遅いような気がしていましたが、当時は「いつかしゃべるかな」と、それほど気にしていませんでした。
1歳6か月健診では言葉の発達が確認項目になっている
母子健康手帳の【1歳6か月の頃】のページに、「ママ、ブーブーなどの意味のある言葉をいくつか話しますか」というチェック項目がありますが、保健所では、子どもの健やかな成長を見守るために1歳6か月健診が行われます。これは、母子保健法において市町村で実施されることが義務付けられている定期健診になります。
1歳6か月健診では、身長、体重の計測や、目の異常、耳の異常がないか、虫歯はないかなどの検査が行われます。計測や検診ののちに、医師の診察を受けて、特に問題がなければ1時間以内には終わるでしょう。なにか気がかりなことがある場合、心理士との面談が同日に行われることがあります(※自治体による)。
私の次男は発語がまだだったため、1歳6か月健診の後に、心理士と面談をしてみましょうと声をかけられました。心理士との面談では、簡単な発達の確認を受け、次男の様子を観察されて、「では、しばらく様子をてみましょう」と、その日は終わりました。
発語に関して不安があれば、まずは、1歳6か月健診で心理士との面談ができる、と知っておくとよいかもしれません。
2歳を過ぎたら2語文を話し始めるのが平均的
育児書には、2歳を過ぎたら2語文を言い始めるという記載が見られますが、母子健康手帳の【2歳の頃】のページにも「ワンワンキタ、マンマチョウダイなどをいいますか」というチェック項目があります。定型発達では、2歳で2語文を言い始めることが多い ようです。しかし、一度出ていた言葉が、2歳ごろに出なくなってしまったという気になるケースもありますし、言葉が遅いだけでなく、親の指示が伝わりにくいというケースもあります。
私の次男の場合は、1歳半以降にようやく出ていたいくつかの単語が2歳ごろに消失してしまいました。本人は無音ではなく、喃語(※)はしゃべっているため、声が出ないわけではありませんでした。そして、2歳前に1歳6か月健診で受けた心理士のフォローアップで電話面談がありましたが、この時も結局「しばらく様子を見ましょう」と言われました。
(※なんご。「ばばば」「だだだ」など、乳児が発する意味のない声。赤ちゃん言葉とも言う)
よく年長者がいう「男の子は言葉の出が遅いものよ」「〇〇ちゃんは2歳を過ぎたら急に言葉がたくさん出るようになった」などという言葉をかけられたことのある親御さんもいるかもしれません。私も当時は、ただ発語が遅いだけなのかな、でもちょっと遅いよなと、もやもやした日々を送りました。
どうする? 3歳になっても発語がない場合には
子どもの発達には個人差があるというのは大前提ですが、それでも3歳を過ぎても発語がまったくない、コミュニケーションの取り方に苦労をするなど、なにか気がかりなことがあれば、まずは自治体の相談窓口に相談してみましょう。
私の次男のように、1歳6か月健診後の心理士との面談から定期的なフォローアップを受けつつ、次なる対応を検討する必要がある場合もあります。
発語やコミュニケーションの発達の仕方に気がかりな点がある場合、保健所から自治体の子ども発達支援センターなどにつないでもらうようにしましょう。こうした機関では、発達専門の心理士との面談や、専門的な発達検査を受けたのちに、具体的な助言を受けることができます。
場合によっては「療育」と呼ばれる治療教育を受けることを勧められることもあります。
また、小児の発達が専門の医師の診察を受けることを勧められることもあります。専門医からは、発語が遅い、またはまったく発語がないということから考えられる今後の対応を検討してもらえるでしょう。聴力検査や、口腔内の検査をしたりすることもあります。
不安に感じたら、まず相談‥‥アドバイザーやサポーターを増やそう
子どもの発語が遅い、あるいはまったく発語がなく「ほかの子と違う様子」を感じると、親は不安になり、「もしかしたら発達障害かも……」「うちの子が発達障害だなんて考えたくない」と思うかもしれません。けれども、一人で悩まず、不安に思ったら保健所の保健師や保育園の先生、かかりつけの小児科など、各所の相談窓口に相談してみましょう。
実際に相談をする場合は、不安に感じていること、子供の普段の様子など、メモにして持っていきましょう。 次にどう対応するのが良いか、一緒に考えてくれるアドバイザーやサポーターを増やしていきましょう。
親以外にもお子さんの日々の成長を見守ってくれる味方を多く作って、お子さん一人ひとりにあった成長のサポート方法を見つけることが、ママパパの大事な役割ではないでしょうか。
(文/隈本納実)
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隈本納実
行政書士/ファイナンシャルプランナー(AFP)/不動産管理会社代表
大学生、小学生、保育園児の三児の母。
大学卒業後、国内大手ホテルに勤務、大学院などを経て、家業の不動産管理会社の代表に就く。
次男の発達がゆっくりで、おむつ外れや弄便に悩んだ経験から、発達がゆっくりな子向けのオリジナルロンパースを製作販売する事業をスタートさせた。行政書士/AFPとしては、障害のある子どもやその保護者向けの障害福祉サポート業務にも取り組んでいる。