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2024/12/14 15:29
3歳になると、集団生活のなかで、ほかの子どもとの違いに気づくことあるかもしれません。3歳頃の発達障害の特徴については、言葉の遅れ、集団生活になじみにくい、周囲とのコミュニケーションなど、があります。私の経験を踏まえて解説します。
目次
・3歳児の発達障害の特徴は? 気がかりなことがある場合の対応について
・発達障害とは? 脳の機能トラブルのこと
・発達障害の種類はどんなものがある? 大きく分けると3つのタイプ
・言葉の遅れや嫌がること、こだわりなどにどう向き合う?頼れる相談窓口を見つけよう
3歳児の発達障害の特徴は? 気がかりなことがある場合の対応について

平均的な3歳児の発達の度合いは、自己主張が強くなる、言葉・運動・排泄・着替えなどができるなどを目安にするといいようです。この年齢は、日常の生活習慣への対処がめざましく向上する時期といえます。
運動面では、片足ケンケンが出来る、ブランコや平均台などで「バランス遊び」が出来るようになります。
また遊びの面では、鉛筆を持って○(まる)をかく、はさみやのりを使って工作をする、ごっこ遊びを友達とすることが出来るようになります。
言葉の面では、ことばでコミュニケーションがとれるようになる、自分の名前・性別・年齢が言えるようになる、絵本のストーリーが理解できるようになるなどがあげられます。
上記の3歳児の発達目安と比べて、出来ないことがある、気がかりなことがある場合は、お子さんの様子をよく観察してみましょう。
具体的には、運動面では転びやすい、ジャンプや段差から飛び降りることが出来ないなど。遊びの面では、一人遊びが多い、ごっこ遊びが出来ない、こだわりが強く決まった遊びしかしない、ふいに飛び出してその場からいなくなる、無謀なことを平気でするなどです。
人とのやり取りでは、目線が合わない、自分の名前が言えない、会話が成立しない、周囲に興味がないなどです。
一つ当てはまるからイコール発達障害というわけではないですが、気になる特徴がある場合は、専門家に相談をしてみましょう。
発達障害とは? 脳の機能トラブルのこと

発達障害は、生まれながらの脳の機能トラブルのことをいい、生涯続くものと考えられています。発達障害は、発達が遅いというだけの問題ではなく、「発達の仕方」や「発達の質」がさまざまにあるものだといえます。
発達障害者支援法において、「発達障害」は「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害、その他これに類する脳機能障害であってその症状が通常低年齢において発現するもの」(発達障害者支援法における定義 第二条より)と定義されています。
これらのタイプのうち子どもがどれにあたるのか、障害の種類を明確に分けて診断することは大変難しいとされています。子ども一人ひとりで、それぞれ障害ごとの特徴が少しずつ重なり合っている場合も多いからです。また、年齢や環境により目立つ症状がちがってくるため、診断された時期により、診断名が異なることもあります。
発達障害の種類はどんなものがある? 大きく分けると3つのタイプ

障害の種類を明確に分けて診断することは難しいとは言われていますが、発達障害は以下の3つに大きく分類出来ます。
・自閉症スペクトラム(ASD)
・注意欠陥多動症(ADHD)
・学習障害(LD)
自閉症スペクトラムは、言葉の発達の遅れや、コミュニケーションを取りにくいなどの特徴があります。注意欠陥多動症は、約束や物事を忘れる「不注意」や、じっとしていられないなどの「多動」が特徴です。
学習障害は、知能に遅れはないものの、「読む」「書く」「計算する」といった学習が苦手な特性があります。これらの障害のうち、1つだけ持っているというケースばかりでなく、いくつかの要素が混じっていることもしばしばあります(※図1・参照)。
子どもの発達は個人差があるというのは大前提ですが、大事なことは、その子がどんなことができて、何が苦手なのか、どんなことが好きなのかといった「その子」に目を向けることです。そして、一人ひとりに合った支援があれば、だれもが自分らしく、生きていくことが出来ます。
私の次男の場合は、働く車が大好きなので、パトカーや消防車のミニカーを一緒に並べたり、働く車の図鑑を一緒に見ながら、「これはパトカーだね。これは消防車だね。」と指さしをして確認をしました。次男は「パトカー」「消防車」とは言えないものの、どれがパトカーでどれが消防車かを覚えていて、私がわざと「ブルドーザー」などと言うと、目で「ちがうよ!!」と合図してくれるようになりました。
子どもの好きなものから、知識を広げる方法は、健常児であろうと障害があろうと同じだと感じています。
言葉の遅れや嫌がること、こだわりなどにどう向き合う? 頼れる相談窓口を見つけよう

子どもの発語が遅かったり、3歳になっても発語がまったくなく「ほかの子と違う様子」を感じると、親は不安になり思い悩むこともあるかもしれません。
私も次男が3歳になっても会話をするどころか、意味のある言葉を全然話すようにならず、この子は親と会話を出来るようになるのか不安に思った経験があります。
しかし、一人で悩まず、不安に思ったら保健所の保健師や保育園の先生、かかりつけの小児科など、各所の相談窓口に相談してみましょう。
専門家や相談窓口では、子どもの発達を相談することで、親が子どものこだわりにどう向き合っていくことが良いのかなど、親への助言も多くしてくれます。
私の経験では、自分の子どもの特性をよく理解する方法や、特性に合わせた環境の調整の仕方のコツなど、専門家から多くのことを教えてもらいました。
私の次男は、視覚優位だというアドバイスを専門家から受け、日常生活で絵カードを使うことを勧められました。
具体的には、食事前に「手をあらう」というイラストと文字が書かれた絵カードを見せ、洗面所に誘導したり、手を洗ったら「いただきます」というイラストと文字が書かれた絵カードを見せるようにしました。絵カードを見せながら、「手をあらう」、「いただきます」という声かけも行いました。絵カードを使った声かけをすることで、場面を切り替える時には、絵カードを見せて促すという流れから、子ども自身も理解がしやすくなったようです。
今では、「手をあらう」、「いただきます」の絵カートを見せなくても、「さあ、『手をあらう』だよ」「『いただきます』しようね」という声かけだけで子どもが場面を切り替えられるようになりました。
お子さんの日々の成長を、親以外にも見守ってくれる味方を多く作って、お子さん一人ひとりにあった、成長のサポート方法を見つけていきましょう。頼れる相談窓口を見つけることで、お子さんの成長をより促す環境作りができるうえに、悩みや不安を抱えた親も、さまざまな情報
を得ることが出来ます。
(文/隈本納実)
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さあ!ロンパース着てお出かけしよう。
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隈本納実
行政書士/ファイナンシャルプランナー(AFP)/不動産管理会社代表
大学生、小学生、保育園児の三児の母。
大学卒業後、国内大手ホテルに勤務、大学院などを経て、家業の不動産管理会社の代表に就く。
次男の発達がゆっくりで、おむつ外れや弄便に悩んだ経験から、発達がゆっくりな子向けのオリジナルロンパースを製作販売する事業をスタートさせた。行政書士/AFPとしては、障害のある子どもやその保護者向けの障害福祉サポート業務にも取り組んでいる。